おおいけ法律事務所 弁護士 﨑山 有紀子

 
 

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なるほどQ&A 市民生活でよく遭遇する法的なトラブル・問題の解決法は

離婚




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 離婚後、子どもは私が引き取りましたが、元夫(妻)が保育園から子どもを連れ去り、私の元に戻してくれません


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 あなたがとれる法的な手段には、①家庭裁判所への調停または審判の申し立てと、②高等裁判所もしくは地方裁判所への人身保護請求--の大きく2つがあります。


 家庭裁判所への調停の申し立ては、調停委員という専門家に間に入ってもらって、元夫(妻)に子どもを自分に戻してもらうよう、もう一度話し合いをするわけです。ただし、調停を申し立ててから実際に調停が始まるまでに期間があき(通常1カ月程度)、その間、今の状態を放置できないということから、通常は調停申し立てと同時に「調停前の処分として元夫(妻)に子どもを引き渡すよう裁判所から命令を出してください」(保全処分)という申し立てもすることが一般的です。

 話し合いではなく、最初から裁判所に判決で決着をつけてほしい、という場合には、調停を経ることなくいきなり家庭裁判所に審判を申し立てることもできます。調停の場合と同様に、決定までの措置として審判前の保全処分も申し立てることができますが、審判前の保全処分はその必要性、緊急性が高い場合(例えば、今の状態のままでは子どもの身に危険が及ぶなど)にのみ、認められます。

 調停前の保全処分の場合、元夫(妻)がこれに従わないと強制する方法はありませんが、審判前の保全処分については強制執行できます。


 もうひとつの高等裁判所もしくは地方裁判所への人身保護請求は、人身保護法という法律に基づくものです。あなたは離婚成立時に正当に「親権者」と決められたわけですから、あなたが子どもの面倒をみることが法的に認められており、勝手に子どもを連れ去った元夫(妻)の今の状態は「権限なしに行われている」と認定されますから、この請求に基づく子どもの引き渡しが認められます。



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