少年事件
少年事件で、少年の保護者(親)が指導や教育を受けたりすることはあるのですか
少年が再び非行に陥ることを防ぐ上で、保護者がその監護責任を自覚することはとても重要な意味を持ちます。そのため、家庭裁判所は保護者に対して監護責任の自覚を促すために、調査や審判、講習などさまざまな形や段階ごとに、保護者への働きかけを行っています。
家裁からの保護者への措置(働きかけ)として、以下のような取り組みが現在行われています。
まず最初に、調査や審判における指導が挙げられます。調査では例えば、家庭裁判所調査官が保護者の責任を分かりやすく記した資料を見せながら、少年を育てていく上での姿勢、態度の見直しを促し、また被害弁償を勧めるといったことが行われています。また審判の場でも、調査段階での働きかけやこれに対する保護者の反応を踏まえて、裁判官から保護者に対する指導が行われています。
被害者の方の視点を取り入れた講習も行われています。犯罪被害に遭った方の被害の実情や気持ちなどを聞き、非行について反省を深めさせるための講習については、少年だけでなく保護者も受講するケースが増えています。被害に遭った方の痛みを保護者も理解することで、少年に対する今後の監督に役立ててもらおうというものです。
社会奉仕活動へも、親子で一緒に参加してもらったりしています。一緒に汗を流すことが、親子関係改善のきっかけとなる場合もあるようです。さらに保護者会を組織して、少年の更生に生かす取り組みも行われています。保護者同士で少年に非行を繰り返させないための親の役割について話し合う機会を設け、保護者としての責任の自覚を高める場としています。これには家裁調査官も立ち会い、必要に応じて助言、指導を行っています。
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